【開催報告】インターナショナル・ドワーフ・ファッションショー in東京/ Report :International Dwarf fashion show

【開催報告】インターナショナル・ドワーフ・ファッションショー in東京/ Report :International Dwarf fashion show

インターナショナル・ドワーフ・ファッションショー in東京が2016年10月26日(水)に開催されました。場所の確保について調整が難航したため、十分に余裕をもっての告知が適いませんでしたが予想を遥かに上回る約200名の聴衆がエスモードジャポン東京校(恵比寿)に訪れました。

International Dwarf fashion show in Tokyo has been done on 26th Octo. 2016. Since the adjustment to decide the venue had been difficulty, we did not have enough time to let audience know in advance the show. But we got around 200 audience in the venue Esmod Japon (Ebisu). It was larger number than we expected.

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Source: Google

■開催までのエピソード

日程や場所が決まらなかった背景には、文化全般、小人症への理解・認知度のギャップがもとで、日本側のスポンサーとの交渉が難航したことが挙げられます。International Dwarf fashion showの事務局(以下、IDFS)も欧米でのスポンサー・場所の確保が容易であったことに比して、日本においては最後まで場所の調整に難航するとは想定していなかったものでした。場所が見つからず、延期延期の連続で一時はどうなるかと思いましたが、無事に開催できて本当に良かったです。こんな大変な状況ながらご一緒していただいた皆様、そして応援して下った皆様に改めて感謝しております。必ずやこの経験が私たちの財産になるはずです。

■Episode until the day

Cause the delay to decide the day and venue of the show, there are the big difference of culture and awareness of dwarfism. So they had the difficulty to negotiate the Japanese sponsor. It was unpredictable fact for them to get free venue. But it was really glad to held it such a nice fashion show . Special thanks for models, supporters to try to overcome such harsh condition with me. I do believe Full of moments in this time would be our treasure.

Getty images, REX, ZIMBIO , Flyer

 

 

徒然なるままに、開催までの流れを語る

2016年9月19日、1通の問い合わせを受けた。東京でドワーフ・ファッションショーを開催したく協力を願うという趣旨の内容であった。調べれば、欧米で開催実績を有しているこの団体は、公式web上で、次は東京で開催することを宣言しているのであった。

“I am working with a designer in the USA that is doing fashion week in Tokyo it is our wish to bring awareness to this cause and are looking for people with this to be in the fashion show! Would love to talk and see if you have anyone that would like to assist here is the website to see what we do!”

スカイプでやりとりした私は、日本側での参加候補者の募集をお手伝いすることにした。真っ先に思い浮かんだのは、以前の投稿「ザッツアクトレス」でご紹介した後藤仁美さんだ。その後、彼女の尽力を通じて3人の候補者を集めることができた。ここで、いったんGTAはその役割を終えるはずであった。

ところが、いつになっても本部から会場が決まったとの連絡来ない。なぜかと思い、IDFS本部に問い合わせたところ、候補としていた場所との調整に立て続けに失敗し、困っているとのことであった。既に、赤いランウェイ(モデルが歩くカーペット)や渡航チケットの購入を済ませ、また出演者のドレスの準備までを終えたとのことで、彼らの来日は決まっていた。

このままIDFS側に交渉を任せていると、場所がボトルネックとなり東京での開催が見送られるのではないかと思った私は、同期間中に開始されているファッションイベント、英語が通じるUS embassyやインターナショナルスクールでの開催を打診した。しかし、それでもなかなか決まらない。あるメジャーなファッションイベント事務局から「小人症の人をランウェイに立たせるわけにはいかない」といった趣旨の返答がIDFS側に届いたとされる。これに大きな失望感を抱いたIDFS本部は、東京での開催を諦めかけたものであった。しかし、せっかく到来した東京開催のチャンスを見送る選択肢はないと判断した私は、IDFSを説得し、日程をずらしてでも来日中の間に何とか開催できる余地がないか、最終手段を模索することを促した。このような事情を後藤仁美さんに話して、幅広いネットワークを有する彼女や彼女のお兄さんの力を借り、場所探しや集客に献身したのである。時既に10月半ば当初開催予定の22日(土)まで1週間を切っていた状況であった。

こんな状況下で訪れた先発隊との顔合わせとフィッティング。この時が最も緊張した瞬間であったが、候補者各位はようやくドレスを纏うことができファッションショーに出演できるという現実味が帯びてきたという。前回ポストはこのときのもの。このときに出演者・関係者と協力して日本での開催を実現すると誓ったものである。

 

開催までの3日間は、ドタバタの連続。FBのメッセンジャーを通して、来るわ、来るわのリクエストの嵐。

  • 来日予定するモデルが、飛行機に乗り遅れて、東京に来ていないため、日本側の出演者をたくさん募って欲しい。
  • ”〇〇△△”、これ日本語に訳すとどうなるの。
  • バンを1日借りると、費用はどのくらいかかるか?どこで借りればいい?
  • フライヤーに東京を象徴的な絵を乗せたい。何かいい案ある?あと20分後に本部の承認を取りたいので急いで!
  • 開催時刻は夜だから、昼間は東京の有名な場所を巡って、アピールしていきたい。同行してくれない?

平日昼間の業務中にも関わらず、後藤仁美さんやお兄様と連携してこうしたリクエストに可能な範囲で応えていき、当日を迎えることができた。こんな混沌とした準備下において、予想を遥かに上回る聴衆がいらしたのも後藤兄妹をはじめとした各位の尽力の成果であると感銘を受けて今にいたる。

 

欧米では、チャリティに対する一般的な認知度は、日本よるも遥かに高い。Patient Advocacy【患者の権利擁護】 という言葉が存在し、様々なNPOによる活動がそれを牽引してきたなか、日本ではそれに相当する活動は、一部の有志者に限られている。そして、日本で知られる「患者会」という用語は、英語でいう【Self Help Group】という意味に近いとされ、Patient Advocacyとは大別されるという。詳しくはこちら

東京でのAdvocacyを成功に収めることができた今だからこそ、私たちは、治療や救済制度に偏重した見方を改め、欧米で先行するAwareness やAdvocacyといった姿勢を問い直し、小人症の方々にとっての社会への適応、参画、自己実現ができる社会の創造に寄与していくべきではないか。改めて思い返しながらエピソードを綴る。

November, 3th 2016

Eihaku Itooka, Representative of a board of directors,

GLORY TOACHONDROPLASIA

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