非常に濃密な時間を過ごすことができました。
軟骨無形成症以外にも様々な小人症(以下LP)や骨系統疾患があることを知りました。
苦しみながらも将来の可能性を探求する両親や家族と当事者の関係は実にすばらしいものです。
Diversity意識の高いアメリカ独自の文化も手伝って、学校生活はもちろん、就学後のキャリアにおける展開の幅は
非常に広く、民間のエンジニア職、教師、はたまたモデルに至るまで様々な方々の話を聞くことができました。
LPと国、地域が向かい合い、受け入れてきた時間の蓄積が日本とはけた違いに多いということを痛感します。
下記簡単ですが、会議の紹介です。
1.Reception
毎日、参加者属性に応じて、様々なレセプションがありました。
LPの子を持つ両親向けに、海外からの参加者、LPの子を持つ両親、初めての参加者、LPを養子を迎えている家族、祖父母向け、LPと健常者のカップルなどなど。
2.Parents Meeting
LPの子を持つ両親向けに毎朝1時間、0-5歳児フェーズ、6~12歳・・・といったように子供の発達段階に応じたテーマにおいてディスカッションをします。
当事者においては、様々な不安や疑問、子育て経験者、LP当事者からは体験談をもって討議されます。
経験者からは涙ながらに語られる苦労話も多々ありました。
3.Medical appointment
会議参加前にアポイントを取るものです。
耳鼻科、整形外科、フィジカルセラピー、遺伝、遺伝カウンセリング、
骨系統疾患、栄養など、LPの方々が抱える課題に応じた医師や諸資格保持者の診断を受けることができます。
私たちは計3日間で、6つの診断を受けました。
栄護は呼吸に関して、少々懸念材料があり、米国のガイドラインに記載される検査を強く勧めされました。
軟骨無形成症においてはアメリカ厚労省では独自のガイドラインを発行しておりその対処療法は確立されています。
ここに日本の医療の考え方と大きな差があります。このガイドラインや当該検査については別の機会で報告しようと思います。
4.Session
スポーツ、キャリア、症状に応じた最新の治療など、様々なテーマなセッションが開催されていました。
軟骨無形成症患者を対象にしたセッションでは、名古屋大学が技術紹介した酔い止めの薬や、
バイオマリン社の治験の情報などについて話が出ましたが、我々が欲しい治療の情報については
やはりまだ明確な情報が開示されておらず、最新情報を誰も手にしていない状況でした。
キャリアセミナーに関しては、LPという境遇を乗り越え、活躍する様々なアクターの話を聞け
勇気をもらった次第です。
また、周囲の協力をどのように得ていくかという点が親の役割であることを自負しました。
5.Offsite Events
地元の観光やスポーツ観戦、最終日のビーチパーティーなど余興も盛りだくさんです。
<日本からの参加の壁>
日本からの参加は我々のみ。家族全員の渡航費という痛手に加え、言語の壁は非常に大きいものがあります。
有意義なセッションやレセプションでの情報交換を行う場面を最大限に活かすことがなかなか困難です。実際私たちもスピーディーな議論についていくのは必至で、医療用語が飛び交った瞬間に悶絶という感じです。
しかしながら、この困難を受任し、必死でセッションに参加し、人脈を形成できれば、出費は嵩めど、多くの方との交流、見聞を広めることができるという意味で実に貴重な時間を過ごせるものと痛感します。
(参考)現地での報道
KFMB-TV
Little People of America’s National Conference kicks off in San Diego
http://www.cbs8.com/story/25958125/little-people-of-americas-national-conference-kicks-off-in-san-diego
National games for little people in San Diego
http://www.cbs8.com/story/25971443/national-games-for-little-people-in-san-diego
sandiego6.com
Little People of America learn to surf
http://www.sandiego6.com/news/local/Little-People-of-America-learn-to-surf-266157051.html