新年あけましておめでとうございます。能登半島地震より2年を経過した2026年1月。去年、奥能登は劇的に公費解体が進み復旧は大きく進んだ一方で若年層の人口流出が止まらぬ現状において、メディアの報道数は極端に減り、人を戻していく試みと当地に残った方々のケアを進めていくことの重要性を痛感した1年でした。後者は「誰一人取り残さない」というSDGsの理念の観点で、軟骨無形成症をはじめとしたコミュニティに通じるものと考えます。
2025年を振り返る
2024年末ごろから日本ドワーフサッカー協会の立ち上げに尽力することからGTAの活動はスタートし、実に2025年8月にかけて大半の時間を費やしてきました。
2025年4月2日に日本障がい者サッカー連盟主催のまぜこぜウォーキングフットボールへの参加を経て、4月5日(土)日本体育大学 東京・世田谷キャンパスにて第一回の週次の定期練習会を始動しました。数人のキッズと日体大生の軟骨無形成症の当事者からスタートし、回を重ねるごとにFederación Internacional Futbol Talla Baja:FIFTB(国際ドワーフサッカー連盟)が認める14歳以上の選手が既定人数以上に集まり、そして2025年11月22-30日パラグアイでの南米選手権(COPA AMERICA)の出場を実現し、US戦の善戦を除き15年先を行く南米の強さに圧倒された結果でしたが、選手一同はドワーフサッカーにインクルーシブな社会の想像と個々人の自己実現を予感できたはずです。
またドワーフサッカーの始動と時を同じくして4月に息子のEIGOがココダイバーシティ・エンターテイメントの門をたたき、9月27日(土)にスポーツ・オブ・ハート in 2025 大阪・関西万博ダイバーシティファッションショーに出演し戦後80年の節目に平和を訴求、世界小人症啓発月間が始まった10月3日にはNHK Eテレの子ども番組“あおきいろ”、国際障害者デーの12月3日には NHK Eテレ“The Wakey Show”に出演し軟骨無形成症とドワーフサッカーによる自己実現とインクルーシブの重要性を自らの言葉で社会発信しました。
GTAのイベントでは軟骨無形成症のパラアスリートの出会いから不動産営業マン・パラバドミントン選手として大活躍中の佐藤博紀さんをトークイベントにお招きしたほか、3度のオープンピクニックを開催し、11月には国立競技場で行われた健常者とパラ陸上の祭典「NAGASEカップ」において3年度目の砲丸投げエキシビションに参加いたしました。
また、GTAの試みではありませんが、年末に報道されたTBS系列青森テレビが報じた「夢への挑戦」ではマネジャーとして、チームを支え選手として練習に打ち込む、青森南高校野球部1年生の亀井凰介さんの新たな一歩が刻まれました。
新薬の開発では、2023年ドワーフサッカーワールドカップの日本人渡航者を支援したBridgeBioとの日本における独占的な開発・販売権を獲得するライセンス契約の締結を行った協和キリン株式会社が3歳以上18歳未満の軟骨無形成症の患者を対象にした国内第3相試験を開始したことを11月に発表。BridgeBioとの出会いは、2018年のALPE FOUNDATIONの会合でした。3・4年に1度開催されるこの会合が2025年に開催され、かつて私の心を強くし世界観と人生観を広げるとのできた仲間たちの再会を実現ました。また今回はBioMarin Europeの渡航支援を受けて同社主催の各国リーダー・ワークショップにて上記の日本のパラスポーツの動向ついて話題提供しました。
GTAのご支援者、そしてご参加くださった皆様には心より感謝申し上げます。
さらなるインクルーシブの加速を予感する2026年
2026年はモロッコで第2回ドワーフサッカーワールドカップが開催されます。日本の初勝利が期待される中、選手が頂上を目指すための競技志向か、真にインクルーシブを目指す大会となるか注目したいと考えます。2023年アルゼンチンで開催されたワールドカップの決勝[パラグアイ VS アルゼンチン]は競技志向を追求した結果、続行不可能なる事態に発展しました。パラスポーツが選手にとって競技として自己実現を追求する一方、あらゆる当事者参加・観戦、ひいては健常者の大衆を如何に巻き込むことができるかが、インクルーシブを加速させメジャー化にむけたブルークスルーへの糸口になると信じてやまないものです。
同時に、ブレークスルーを後押しするために既存の当事者インフルエンサー、そして次世代インフルエンサーである子ども当事者を育てていく両親においても一定の責務があるように感じます。希少疾患故に軟骨無形成症の当事者数は大衆の中では圧倒的少数であることは間違いありません。故に大事な次世代の可能性を最大化していかなければならないはずです。

本年の干支は午年です。丙午(ひのえうま)とされます。丙午は十干(じっかん=甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)の丙と、十二支の午の組み合わせで60年に一度巡ってくるとされます。
午年は、馬が持つ健康や豊作といった意味合いに加え、ピークを迎え、そこから物事が衰退していくという見方もあります。しかし、同時に歴史を揺るがすような大きな出来事が起こる年でもあり、古いものを打ち破り、新しいものが生まれる年ともされ、丙午はまさに情熱や変化を象徴し、物事を大きく広げていく強いエネルギーを持つとされています。
軟骨無形成症を巡る当事者やご家族の皆様には、この特有の身体を巡る厳しい環境や難局に怯むことなく、積極的に何かに挑戦してほしいと願っています。
Representative, GLORY TO ACHONDROPLASIA
Eihaku Itooka
